第11回 平和公園アート大会2019
- 事業名
- 第11回 平和公園アート大会2019
- 審査日
- 令和元年6月8日(土) 天気:曇り
- 大会会場
- 広島平和記念公園
- 参加生徒数
- 136名
- 参加校
- 皆実,安古市,安芸,井口,祇園北,熊野,宮原,国泰寺,比治山,海田,大柿,加計, ひろしま協創,河内,吉田,舟入
前日から降っていた雨もやみ,心配の種である天候は,屋外写生にとって最高のコンディションで行うことが出来ました。本大会は1日で制作し,審査も行う非常にタイトな大会です。短時間で制作する際には,作品の完成形を強くイメージしておく必要があります。初参加の生徒さんは完成させるのに四苦八苦したのではないでしょうか。
今回大賞に選ばれた,熊野高校3年迫田佳成汰君の作品は,大胆な構図で筆使いも力強く,インパクトの強い作品でした。私は彼の絵画彫刻コンクールに出品した作品を覚えているのですが,今回の作品とのつながりを感じました。彼は自身を見つめ,表現方法を模索し,自分らしい作品を作り続けているのです。作品を見て「ああこれは○○の作品だ」と感じさせることが出来れば,作者としては成功と言えるのではないでしょうか。
また他の受賞作品も表現が多様で,それぞれに創意工夫が見られました。夏休みには尾道で写生大会がありますが,今回で学んだ事を生かし,力作が揃うことを期待しています。
大会運営委員長 水野悠史
(広島県立祇園北高等学校)
生徒感想文
熊野高校2年 中下 柚志
今回で二度目の参加でしたが、今回は原爆ドームにより近い場所で描きました。すると、「こんなに近くで見れると思ってなかった」と口にする人や、じっとただドームを見上げる人、親にしきりに質問をする子供がいたりして、「実物が持つちから」にはやはり特別なものがあるなと感じました。そしてそのちからを忘れずに感じ続けていたいと思いました。
皆実高校 2年 池田 奈々美
私は原爆ドームの近くで描いていたのですが,観光でいらっしゃっている方々の会話が聞こえてきて,どの国の方でも年齢がいくつであっても,それぞれが原爆について様々な意見を持っていて学ぼうとされていました。そして,それぞれの人たちの根底には「平和」を願う心があるのだと感じました。争いのない世の中になることは難しいけれど,人々が平和を願い,平和のために考えることに意味があるのだと感じました
国泰寺高校 2年 佐々木 愛香
写生中何人かの外国の方に話しかけられましたが,欧米の方が多く来られているように感じました。今回の絵は「丸」という題材をモチーフにしました。昔,キングアーサー王が丸いテーブルで会議をすることで身分的差別をなくしたといわれています。命に軽い重いなどの差別はなく,みんなが平等になり自分のやりたいことができる社会へのイメージを持って描きました。私は広島という町をもっと大切にして,県外や外国の方々にも英語で説明ができるようになりたいと思いました。
安古市高校2年 平あかり
平和の鐘の所には,多くの海外の方が来て鳴らしていました。ガイドの方の説明を熱心に聴いたり,友人同士で語り合ったりする様子を見て,時代や場所に関係なく,平和について考え,祈り,大切に思う気持ちがあるんだなと強く感じられました。私たちは,被爆者の思い,平和への祈りをこの先もずっと繋げていかなければいけないと思いました。そして,その思いをこのアート大会で絵として表現することが出来てとてもよかったです。
祇園北高校 3年 田川 蓮華
高校生になってから平和学習の時間が減ってしまい「平和」と「戦争」について考えたり実感させられたりする機会が減ったように感じています。今回の制作を通して改めて「平和」について考え,向き合えたことが大切だと思いました。戦争を体験された方達が亡くなられ,戦争がどのような悲劇を生みだしたかを伝える人,機会が減っていくことで「平和」であることが普通と感じることが危険だと思います。そこで改めて広島で育った私達が平和と向き合い「平和を維持する」ことを発信していかなければならないと感じました。
河内高等学校 2年 田中陽菜
今日初めて平和公園や原爆ドームを訪れて,平和の大切さや原爆の恐ろしさを知ることができたので,原爆資料館などにも行ってもっと詳しく知ってみたいと思いました。
海田高等学校 2年 川谷 芽衣
普段こんなにも原爆ドームをまじまじと見たことがなかったので,原爆ドームの壊れ方などに驚きを感じました。他の建物とは違うのに,どこか街に溶け込んでいる所に不思議さを感じました。また,外国の方も日本の方も,様々な方が「平和」と言うものに関心を持って訪れているのだと思いました。そして,原爆ドームを描くことで,自分の原爆ドームに対するイメージは,復興や未来へのメッセージがある,と言うことに気付きました。
舟入高等学校2年 川西 樹生
今回の制作を通して、改めて平和の大切さを感じることができました。制作中、子どもからお年寄りまで、様々な国の人々が慰霊碑を訪れ、ガイドさんのお話を熱心に聴いているのを見て、多くの人々が平和を祈り、平和について学びたいと思っていることがわかりました。自分も広島の高校生として、もっと平和について考え、行動していかなければいけないと強く思いました。
広島井口高校 佐久間凜々子
平和公園をこんなに回ってみるのは初めてでした。絵を描く場所を考えながら色んなところを見て回りました。一つ一つの像に平和への思いが込められていることが分かりました。平和公園に来ている人,平和公園の像を作った人,資料館の人,絵を描く私たちも含め,すべての人が心の中で『平和』をいのっているのだと感じました。