「尾道を描く」写生大会

第21回「尾道を描く」写生大会

事業名
第21回「尾道を描く」写生大会
審査日
平成28年8月16日(火)~18日(木)
大会会場
尾道市立美術館 尾道市役所公会堂別館 ほか
参加生徒数(校数)
160人(25校)
参加校
福山葦陽、 呉宮原 、吉田 、市立福山、 祇園北、 三次青陵、 府中東、 福山商業 、高陽東 、鈴峯女子、 大手町商業 、神辺旭、 明王台 、県立広島 、山陽 、尾道東 、加計 、如水館 、河内、 三次 、廿日市 、因島 、広島皆実 、総合技術、 戸手

第21回(平成28年度)「尾道を描く」写生大会は2016ひろしま総文が大盛況のうちに閉幕し,その運営に携わった生徒も多数参加し開催されました。全国高等学校総合文化祭の影響で,参加生徒の意欲,意識は例年に比べて高く,制作に取り組む生徒の姿も非常に逞しく感じられました。

本大会では,生徒にとって描写やものの見方などの技術の向上はもちろん,尾道の地元の人や観光客の人とのふれあいや,多くの仲間や他校の先生との交流が人間的な成長に大きく貢献しています。周囲の生徒たちと切磋琢磨しあいながら制作し,最終日には大きな達成感を味わった生徒がほとんどではないでしょうか。

これもひとえに,参加生徒自身の意識の高さと,その生徒を指導し,大会の運営にさまざまな形で関わって下さった顧問の先生方のご尽力のおかげと感謝いたします。さらにこの大会の共催として美術館などの場所の提供や運営の面での細かなサポートをしていただいた尾道市立美術館様,道端で絵を描く生徒に優しくお声かけいただき,見守ってくださった尾道市の皆様に厚くお礼を申し上げます。

また来年以降もこの大会を盛り上げ,さらに発展させるために皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

大会運営委員長 藤井 啓二
(広島県立府中東高等学校)

最優秀賞

高陽東 3年 菅谷朱理

優秀賞

尾道東 2年
福田優香

如水館 3年
向井雪乃

呉宮原 3年
大石洋貴

大手町商業 2年
宮地玲彩

廿日市 2年
大谷桃香

奨励賞

神辺旭 2年
岩田愛里

河内 1年
井原千歌

広島 2年
安藤佑奈

広島 1年
高橋智志

広島 1年
熊井彩乃

市立福山 2年
梅澤友香

鈴峰女子 2年
中道ゆい

鈴峰女子 3年
城田萌花

府中東 2年
石川恵子

如水館 2年
藤田真由

吉田 2年
武田龍真

福山商業 2年
竹内 琉菜

総合技術 3年
竹本理彩

如水館 2年
守屋夏実

①『今年と今までの大会を振り返って』 K高校 3年

 まず私にとってのこの尾道の写生大会というのは美術部に入部して初めて感じた大きな壁でもありました。3日間の写生大会は当時の私にとって過酷で力不足に落ち込み,入賞した作品のクオリティに憧れました。そしていつか入賞するのが私の高校生活・部活の課題であり目標でした。毎年参加するのが楽しみで自分の思う作品が描けるかが不安でしたが,先輩の作品や入賞した作品を見て勉強させてもらったことにより,毎年成長できたと思います。写生をするときに何を大切にしなければいけないか,自分はどういったテーマで描いていくのか,尾道の写生大会があったからこそ学べたんだと思います。賞をいただけたのは嬉しかったですが,これからは賞にこだわらず,自分が感じた事を大切に表現できるような絵を描けたらいいなと思います。今後,尾道で学んだ事を糧に成長していきたいです。どうもありがとうございました。



②『尾道を描くうえで』 K高校 2年

 私は今回で「尾道を描く」写生大会に参加するのは2回目です。前回は山の絵を描いたので,今回は海を描きました。まず,海を描く上で難しかったところは,海をどうやって彩り豊かなものにするかという点です。物体が水の映り込んだ姿,色や光の反射等で色を加えるようにしました。山も緑や黄色に見えますが,単色にならないようにということに気をつけました。私は尾道に行って改めて人の心の温かさを知りました。町を歩く人々の笑い声,話す声,私に優しく話しかけてくれる人。多くの人々の声や心に触れながら尾道を描いていました。描いていてとても楽しい町でした。



③『初めての写生大会』 K高校 1年

 今回の「尾道を描く」写生大会で,初めて一日中絵のことしか考えず,真剣に取り組んだ三日間を過ごしました。私たちの学校は全体的に他の学校の生徒さんよりも少し遅れをとっていて,少し焦りました。少しでも追いつこうと宿で夜遅くまで進めました。高校から美術を始め,わからない事ばかりでした。離して見るとなんだかおかしくて,でもなぜおかしいのか分からずとても悩みました。それでも先生方のアドバイスでなるほどと思うことが多くありました。一日中絵を描くのはこんなにも疲れることなのかと思いました。しかし,店先を貸していただいたお店の方や,そのお店のお客さんから「だいぶ進んだね。」と声をかけていただき焦りが少し和らいで,温かい気持ちになりました。外に出てその場で絵を描くのも初めてで,たくさんの良い経験ができた写生大会でした。



④『炎天下の中で…』 M高校 2年

 異常な程に暑い気温の中,私は絵を描いた。陰もない座るところもない中私は舟の絵を描き続けた。なぜ舟にしたのかというと,舟は描き込みがいがあって海を描くのも楽しそうだし海辺なら涼しいのではないかという気持ちを持っていたからだ。だが,舟の構造は複雑で海の模様を描くのにもなかなかてこずった。そして何より暑さが僕の体力と集中力を奪っていった。刻々と迫る時間,渇くのど,ひたいと手から出る汗で,これ以上にないほどで私の制作スピードは下がっていた。そして最終日,ほとんど完成しないまま迎えてしまった。焦る中でも気温が私のやる気を奪っていく。結局何とか色はぬれたがそれでも満足できるものはできなかった。今度参加する時は自分の納得できるものが描ければいいなと思う。



⑤『合宿で学んだこと』 F高校 1年

 私はこの大会に参加して油絵と風景画についての理解が深まりました。私は今回初めて油絵に挑戦しました。今まで使っていた絵の具とは違い,慣れないことが多く大変でした。しかし,慣れないなりに楽しみながら描くことができました。私は風景画を描いたことも少なかったので,どのようなものなのかよく分かりませんでした,しかし,合宿中に他校の先生から様々なアドバイスをいただき,風景画とは何なのかが前より分かりました。写真とは違い,描き方や使う色によって,自分の思いを伝えることができるというのは新しい発見でした。この3日間でたくさんの経験ができ,自分の知識と視野が広がりました。他校の生徒や先輩方の作品を見て,いい刺激を受けることができました。これらのことを活かしてこれからの部活動も頑張りたいです。



⑥『「尾道を描く」写生大会に参加して』 J高校 2年

 今回この大会に参加して,非常に良い経験をすることが出来ました。わたしは今までこのような泊りがけでの写生大会を経験したことがなく,3日にわたって長時間絵を描き続けることは楽ではありませんでした。猛暑で気温の高い環境や,突然の雨にも悩まされました。

 しかし,期間内に1枚の絵を描き上げたことは,何よりも自信に繋がったと感じます。私は描くスピードがあまり速い方ではないので時間内に描き上げることが出来るか不安でしたが,他校の先生方のご指導や美術部の先輩・後輩,そして同級生の支えがあって絵を完成させることが出来ました。これは1人ではできなかった経験だと思います。この経験を通して,絵を描くことは様々な人の支えや影響の上に成り立っているのだと考えるようになりました。これからも支えてくださる人々への感謝を忘れずに,絵を描き続けていきたいです。



⑦『初めての尾道で』 T高校 2年

 今回初めて「尾道を描く」写生大会に参加しました。2泊3日という少ない時間の中で描くというのは大変でした。街中を見ると,いたるところに絵を描いている生徒がいて,とても刺激になりました。私は山の中で一人で絵を描いていて,どれくらい進んでいたらいいのかの目安が分からず不安でした。それに,ほかの生徒の作品はもう佳境まで入っていて,自分も頑張らないと!といい意味で追い込まれました。今回はすべてを丁寧に描くことができませんでした。最後の仕上げがおざなりになってしまったので残念でした。だから来年は最後までやりぬけるように頑張っていきたいです。