「尾道を描く」写生大会

第24回「尾道を描く」写生大会

事業名
第24回「尾道を描く」写生大会
審査日
令和元年8月7日(水)~9日(金)
大会会場
尾道市立美術館 尾道市市民会館 ほか
参加生徒数(校数)
234名(35校)
参加校
福山誠之館 呉宮原 高陽東 賀茂 神辺旭 比治山女子 福山商業 吉田 熊野 三次青陵 加計 日彰館 河内 市立福山 祇園北 福山葦陽 ひろしま協創 山陽 府中東 安古市 福山工業 大門 庄原実業 如水館 広島井口 広島皆実 廿日市 戸手 尾道東 因島 三原 暁の星 総合技術 三次中高 県立広島

24回を数える本大会も例年と同じく200名を超える生徒が参加し開催されました。

本大会では,生徒にとって描写やものの見方などの技術の向上はもちろん,尾道の地元の人や観光客の人とのふれあいや,多くの仲間や他校の先生との交流が人間的な成長に大きく貢献しています。周囲の生徒たちと切磋琢磨しあいながら制作し,最終日には大きな達成感を味わった生徒がほとんどではないでしょうか。完成した作品はどれも生徒たちの熱のこもった作品で,非常に見ごたえのあるものばかりでした。

毎年このように充実した大会が行えますのも,参加生徒自身の意識の高さと,その生徒を指導し,大会の運営にさまざまな形で関わって下さった顧問の先生方のご尽力のおかげと感謝いたします。さらにこの大会の共催として美術館などの場所の提供や運営の面での細かなサポートをしていただいた尾道市立美術館様,道端で絵を描く生徒に優しくお声かけいただき,見守ってくださった尾道市の皆様に厚くお礼を申し上げます。

また来年以降もこの大会を盛り上げ,さらに発展させるために皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

大会運営委員長 藤井 啓二
(広島県立府中東高等学校)

最優秀賞

広島皆実 1年 堀 愛深

優秀賞

祇園北 1年
西本美咲

福山誠之館 2年
三宅遥花

福山誠之館 2年
岡田佳央理

神辺旭 3年
棗田咲良

暁の星 2年
岡崎美空

奨励賞

安古市 2年
平あかり

戸手 3年
大石裕子

高陽東 2年
沖野雅

高陽東 2年
高村未優

三次青陵 2年
桑田綾奈

神辺旭 2年
和田珠緒

如水館 3年
高橋花鈴

安古市 2年
大穴佳凛

賀茂 2年
山田直輝

熊野 2年
市場海沙

広島皆実 2年
池田奈々美

総合技術 3年
林穂乃里

如水館 1年
旗手彩乃

府中東 1年
石井遥

生徒感想文
①「二度目の尾道」 広島皆実 2年 堀 愛深
 私は,この大会に昨年も参加しました。昨年はなかなか思い通りに描けず,先生に沢山の迷惑をかけてしまい,悔しい思いでいっぱいでした。二度目の大会では悔いのない作品づくりをしようと挑みました。
 昨年の作品には尾道らしさがあまりないと感じたので,今年の作品は階段をメインとしたレトロな雰囲気を出すため,アイスブルーでまとめた絵にしました。制作途中に沢山の地域の方や観光客の方が,「尾道らしい絵でいいね。」「きれいな色だね。」など,声をかけてくださいました。先生方や同じ部活の子にもたくさんアドバイスをもらってこの作品ができました。今だからこそ描ける景色がある,そう思わされた大会でした。私一人では決してこの作品を作り上げることはできなかったと思います。この大会に関わった全ての方々に感謝しています。ありがとうございました。

②「昨年からの成長」 加計 2年 池野 春菜
 今回の「尾道を描く」写生大会の参加は2回目でした。今年は昨年の経験を生かして描く場所を事前に決めて臨みました。その場所は,商店街から少し横道に入った路地です。暗く影になり,奥に光が通り抜ける感じが,尾道らしくていいなと思いました。私が描いていた場所はバイクや自転車,地域の方など人通りが多く,迷惑をかけてしまったかもしれません。ですが,「暑いなかよく頑張るねぇ」「どこから来たの?」など声をかけて下さり,とても嬉しかったです。また,昨年以上にたくさんの先生方に自分の作品を見てもらえて多くのアドバイスをいただくことができ,また,自分からも分からない部分を質問して作品を改善することができました。そのおかげもあって,今年の作品は自分の好きな作品に仕上げることができました。その一方で,今大会で自分の課題も多く見つかったので,今後の作品制作に生かしていきたいと思います。3日間ありがとうございました。

③「大切にしたい思い」 賀茂 2年 平井 綾乃
 昨年は参加しなかったので私にとっては今年が初めての写生大会でした。実際に参加してみると思った以上に規模が大きく、多くの高校生が集まっていることに驚きました。正直風景画の経験はほとんどなく、むしろ苦手なほうなので、3日間という短い時間で上手に描けるのか、そもそも完成までに行きつけるのか。絵の上手そうな人たちに囲まれて、なんで自分がこんなところにいるのだろうとも思いました。でも来たからには頑張りたいと思い、一生懸命描いてみたけれど技術が全然足りてない。他の人とついつい比べてしまう。それでも、講評会のとき一人の先生の「自分が楽しんで描けばいい。」という言葉には救われました。もちろんそれだけではダメだけれどそこを忘れてしまってもこの先上達しないと気づきました。今回、けっして満足のいく作品ではなかったけれど、この大会を通して得た技術だけではない様々な発見を糧に、いつか満足のいく作品を描きたいです。

④「尾道を描く」 河内 1年 麓 伸太郎
 私は今回宿泊をして,1つの絵に長い時間をかけて挑戦することはほぼ初めてだった。これまではスケッチブックなどに描くことは多くあったけど,キャンバスに描くことは初めてで,緊張した。大きなキャンバスに構図を考えてバランスよく,自分の選んだ風景をとり込むのか結構悩んだが,先生方に「大きさのバランス」「絵の主役を何にするか」などのことをアドバイスをもらい絵の形をどのようにしていくかが何とか決まった。2日目,3日目はアドバイスをもらったことに意識をし,色入れなどをしていった。先生たちから黒はあまり使わないほうがよいとアドバイスをもらい,3原色などを使い色をつくった。3日目の最後のギリギリまで時間をかけてしまったが,絵の色をすべて入れることができた。今回この大会に参加したことで絵を描くおもしろさを改めて知った。

⑤「 尾道を知る」 熊野 3年 服部 理久斗
 今回の尾道を描く写生大会では、描くという事はどういう事かを考えることができました。この3日間で私は尾道を描くという事は尾道を知るという事だと考えました。実際に現地で見て描くのと画像を見て描くのでは「知れる」内容は大きく異なります。実際に見て、聞いて、五感で四方八方から尾道の風俗や雰囲気などの刺激を体感する事は、画像からどれだけ大量の情報を得る事よりも「尾道を知る」事であると感じました。風俗や雰囲気に限らず、尾道に住んでる方との交流や尾道で食べるもの、買うもの、触るもの等、画像からは得られない情報も現場で描く事で得ることができます。勿論、知らないものは描けないのでこの様な現地で現地を描くという事はより良い作品を描く事に繋がる貴重な体験だと感じました。実際この様に現地で描くのは難しく、街の人の協力があってこそ出来る事なので、今後もこの様な希少な機会を存分に堪能していきたいと感じました。

⑥「尾道を描く」 井口 1年 辻本 菜央
 私は今回初めてこの「尾道を描く」写生大会に参加しました。この大会は,私にたくさんの感動や気づきを与えてくれました。
 まず,何気ない日々の風景を描くことで,日ごろ気づくことのできなかった「美」を感じることができました。誰かに決められたものを,言われた通りに描くのではなく,自分が描きたいと思ったものを,思うままに描くことはやっぱり楽しいなと,いつも以上に思うことができました。
 そして,何事も,初めに少しでも良いから計画を立てておくことの大切さを強く感じました。私は今回,絵を最後まで描き終えることができませんでした。制限時間のある中で,絵を描くことはとても難しく,この大会は自分にとって貴重な経験となりました。
 私は,絵の具を使い,絵を描くことがあまり得意でなく,この大会でも納得いく絵が描けなかったので,今まで以上に努力をして,自分の技術を上げていきたいです。

⑦「写生大会を終えて」 山陽 2年 戸嶋 勇希
 今回の写生大会については確かに克己はあるのかといわれるとなかったかもしれません。そんな僕がこの大会で勝つためには、もっと絵の具の扱いになれないといけないなと思いました。僕は普段、鉛筆とかで模写しかしない人間なので、絵の具で描く絵の知識や経験がほとんどありません。なのでまずは絵の具を使いまくって自分の思うように色を作ったり塗れるようにしないと始まらないのではないかと思います。後は描く場所ですが、当日に描く場所を決めると時間がないから早く決めないといけないななど暑さのせいでどうしても妥協してしまいます。ナノで場所選びは前日に決めた方がいいのではないかと思いました。複数人で同じ風景を描くのはもうやめた方がいいなと思いました。いろいろと気まずくなったりするので、絵を描く時に日ごろから何を描きたくて選んだのかと入ったことを意識していきたいと思いました。

⑧「写生大会で学んだこと」 三次青陵 1年 平戸 結
 私がこの尾道合宿で学んだことは、時間配分の大切さです。
 尾道らしい風景を2泊3日という短い期間で描くためには、ポイントを押さえ、下描きをし、着彩に早くから取りかかるべきであったと思います。
 そして、他校の先生方のアドバイスなどを参考にして、絵の中で色々な技法を試すことにより、水彩画のおもしろみや、表現の仕方が分かり、今後にも活かすことができると思います。
 来年の写生大会では、時間配分に気を付け、今回学んだことを利用して入選を目指してがんばろうと思います。
 さらに、来年までたくさんの時間があるので、色々なことにチャレンジをし、たくさんの技法を身に付けておきたいと思います。来年がとても、楽しみです。

⑨「写生大会を終えて」 神辺旭 2年 若林 蓮花
 「尾道を描く」写生大会を終え、まずは、無事に終わることができてよかったと思います。去年より一段と暑かったので、熱中症等に気をつけて写生大会に参加できました。また、写生の方も去年の自分と比べると成長したかなという部分も見つけることができたので嬉しく思っています。しかし、周りの方々と比べると、やはり全然レベルが違うので、もっと絵が上達できるように、これからも美術部での活動を頑張っていこうと思います。来年も参加できるなら参加したいです。