第9回 平和公園アート大会2017
- 事業名
- 第9回 平和公園アート大会2017
- 審査日
- 平成29年6月3日(土) 天気:晴れ
- 大会会場
- 広島平和記念公園
- 参加生徒数
- 171名(23校)
- 参加校
- 安古市,広島井口,加計,可部,賀茂,広島観音,祇園北,沼南,熊野,広島,高陽,呉宮原,修道大学付属鈴峯女子,高陽東,広島国泰寺,比治山女子,庄原実業,広島皆実,安芸,舟入,吉田,三次青陵
平和公園アート大会は言わばジプシー集団で、開催時期も行ったり来たりだし、参加者が増えて喜ばしいけど、雨降ったらど~すんの?などという問題を抱えながら、今年も天候に恵まれ、沢山の参加を得て無事に開催できました。
世界情勢が日々不安定にバランスを変えていく中にあって、核兵器被爆地ヒロシマの、更に爆心地の真下にこうして集うことの意味…。公園の木々、数々のモニュメント、被爆建物たちはただそこに静かに佇み、「私達からいろんなことを感じなさい。そして君ら自身の意思によって立ちなさい」と語りかけてきます。その声がみんなの心に届きますように。
大会運営委員長 小池 一洋
(広島県立安芸高等学校)
生徒感想文
可部高校 №24 上田 果穂
私は佐々木さだこさんの絵を描いたのですが,さだこさんは戦争のある時代に生きて病気になって亡くなってしまいました。私達は不自由もなく平和になりつつある時代で生きているので,もっと時間を大切に生きようと思いました。又この平和公園に来ると自然と平和のことについて考えてしまいます。まだ戦争のある国や世界に,もっと平和のことについて考えて欲しいと思いました。いつか戦争がなくなることを願いたいです。
広島皆実高校 №41 楠元 野々佳
私は初めて平和公園を訪れました。そこで,テレビの中にしかなかった建物や景色を見て,今までこの建物や景色を守り続けた方々の想いや,広島のことを知ろうとしている人々の想いの強さを感じました。絵を描いている最中も,多くの外国人や,広島のことを伝えている方の話し声が聞こえてきたので,こんなに多くの人が,広島や平和について考えていることに驚きました。私も自分の住んでいる広島について,もっと深く知っていこうと思います。
広島皆実高校 №42 竹内 花音
今日,原爆ドームの絵を描いている時,原爆ドームだけが周りの風景よりも圧倒的に彩度が低いことに気付きました。その光景が静かに72年前の悲しみを伝えているように感じました。今日ほど原爆ドームを長時間見たことは今までありませんでしたが,そこだけ時が止まっているような感覚に,何とも言い表せないような気持ちになりました。そして,どこかの学校が「平和の鐘」を歌っているのが聞こえたとき,改めて私達がこれからの「平和」をつくっていかなければならないと思いました。
熊野高校 №135 加藤 紗香
今日,1日原爆ドームの前で絵を描いてみて,原爆の恐ろしさを改めて感じることができました。普段だったら見るのが全体だけになってしまいますが,絵を描くことにより細かな所まで目を向けられるのですごく良い経験になったと思います。また,絵を描いていて,日本人だけでなく,外国の方に話しかけられたので,言葉で話すことが難しくても,絵を通じて伝えられることもあるのだと実感できました。
安芸高校 №164 濱野 滉哉
人は絶えず争いを繰り返します。それが原因で,数えきれない涙が流れてきました。その度に,人々の平和に対する思いは複雑に,でも確かなものとなったはずです。人が人を傷つけ,それに伴う悲しみの闇を心のどこかに住まわせてきたのだとしたら,これほどまでに愚かで無意味な行為はないと僕は考えます。
熊野高校 No.159 高瀬 翔太
自分が絵を描く時,外で描いたことがなくて,初めて外で描いた時,恥ずかしかったですが,楽しかったです。「平和」について描く時,「平和」とは何かと考えていましたが,明るい色と暗い色で明るい色が頭に出てきたので,明るい色の水彩画にしました。水彩画とか,絵具とかを使って描くのは苦手でした。「平和」というテーマで,人によって考え方が違ったと思います。僕は最後まで,「平和」とは何だろう,とずっと悩んでいました。
安古市高校 No. 5 榊 祥子
通りがかった人に声をかけられ,こんな話をされました。「川を描いている人はいない。それは当時川にはたくさんの死体がどこまでも浮いていて,それで川を描きたくないという人が増えていったからかもしれない。川を描く人は本当に珍しい。」これを聞いて,私はとても大切なものを描いているのだと感じました。だから心を込めて今回の絵を描きました。
広島国泰寺高校 No. 71 栩原 詩乃
今回の大会に参加して気付いた事は主に2つあります。1つ目は,広島県民でありながら,原爆ドームを間近で見たことがなかった事です。2つ目は,外国人の方も平和公園を訪れていることです。今日改めて原爆ドームと向き合い,絵を描くことで,それが残されている意味を考えました。平和な世界をつくるのは私たちではないでしょうか。良い機会をありがとうございました。
広島市立舟入高校 No. 182 谷口 和夏
今回の制作を通し,私は原爆や戦争の恐ろしさを知りました。目で見て写生したことで,原爆ドームの崩れた跡がはっきりと分かり,たった一発の原爆でこうもなるかと思いました。また,原爆の子の像や,そこに捧げられているたくさんの折鶴,また,行き交う人々から,平和への祈りが感じられ,私はこの広島に住んでいるのだから,しっかりしなくてはと思いました。
修道大学付属鈴峯女子高校 No.130 切川 夏乃
通りすがりの人が私の描いている木は70年以上生きていると言って下さって,戦争から生きるこの木の生い茂る緑が平和を象徴しているのだと思いました。私は,平和は見て感じるものではないと思うので,意識的に平和と結びつくものからしか本物の平和は感じられないのかなと思いました。平和の定義は人それぞれだけど,その人が直感的に平和だと思えば,平和なのだろうと思うので,平和を感じられる人が増えていけばいいと思いました。今日の制作で,「こんにちは」と話かけられたり,ハトや虫が近くに寄ってきたり,自然の音や外国の聞いたこともない言語を耳にしたり,子ども達の合唱を聞いたりして,新鮮な1日だった。これが平和なのかなと思いました。
祇園北高校 No.51 松岡 侑紀奈
原爆ドームを見ていて,原爆ドームは1色じゃないなと思った。怒りや悲しみの色が見えてくる気がして,赤にも青にもなれる頑爆ドームを眺め,その原爆ドームはそこに存在しているだけで(外国人の方も含め)多種多様の人間に色々な影響を与えているような気がするなと思った。