大会を終えて

　単なる風景写実に留まらず、個々が感じる「平和」を自由なイメージで描き出す平和公園アート大会。年間日程の都合で今年度第５回大会は梅雨入り間近の６月に行われました。幸い今年は好天に恵まれ…つまり暑かったのですが、参加した生徒たちは思い思いの場所で存分に腕を振るうことが出来たようです。
「この場に集い、じっと腰を据えてみる。この事にこそ、大切な意義があります」
講評の場で述べられたこの言葉を、参加者全員しっかり心に留めました。

＝制作後の感想文より＝

　平和というもので絵を描こうと思うとよくわからなくてむずかしいなと思いました。平和とは一体全体なんなのだろうか。そして自分には何ができるのかと考えていました。自分なりに平和の姿というものを描きましたが、上手く表現できたかはわかりません。それでもがんばって描きました。また描きたいです。（呉宮原高校）

　今は穏やかで平和なこの場所ですが、この地で起こった悲劇を思うと、とても悲しい気持ちになりました。それと同時にこうやってきれいな風景を見ながら絵を描ける幸せを強く感じました。この場所だからこそ、学べる平和はたくさんありますが絵を描き実感するのは初めてでした。（比治山女子高校）

　初めて平和公園アート大会に参加して、絵を描くことでより平和について考えることができました。失われたものはとても大きいものだと思います。また、描いている時に話かけられて、その方は５歳の時に被爆されたそうで、絵を通していろいろな人と関わることができ、とても良い経験になりました。（広島高校）

　たくさんの人が見て、感じて欲しいと思います。この美しい自然のあふれる緑の中にたった一つ崩壊後の建造物。この原爆ドームが物語る話の中身はとても多く、悲しく、忘れてはいけない過去です。それを見て、いろんな人に何でもいいから考えて欲しいです。（鈴峯女子高校）

　今回のアート大会で、「平和」について感じたことは、被爆された方の意思が形となって表れているんだという事です。被爆された方々が「平和」にはせる思いが次世代の人々に受け継がれたんだと、制作の中で感じました。(吉田高校) 

記載者 ： 県立安芸高等学校　小池 一洋　　　（ブログ：大会風景写真はこちら）